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本人の意志でない遺言書

遺言書の内容が完全であっても適正でないことがあります。  

というのも、遺言書が本人の意思に基づかず、他の者によって作成されたり、他の者の意志に誘導されて作成されたりすることがあるからです


『一澤帆布工業』のケースの場合

最近では、遺言書の真偽について争われた事件として、一澤帆布工業鰍フ事業承継に絡む事件が有名です。  

先代の信夫氏が亡くなり、社長であった三男の信三郎氏夫妻に対して会社の持株の3分の2を相続させる旨の自筆の遺言書が開封されたあと、銀行勤めをしていた長男信太郎氏から、別の遺言書(長男信太郎氏に持株の大半を相続させる内容)が提出されました。

遺言書に書かれた内容が重複するときは後に書かれた遺言書が有効とされます。三男信三郎氏が長男の提出した遺言書の無効を訴えて訴訟となり高裁までいきますが、長男信太郎氏が提出した遺言書を「偽物であるとする十分な証拠はない」として、三男信三郎氏の訴えは退けられました。

改めて信三郎氏の奥様が長男の提出した遺言書の無効を訴えて訴訟を起こし、同じく高裁まで持ちあがると、今度は逆転判決が出て長男の遺言書が無効とされました。 最初の遺言書が毛筆によって書かれたものに対し、後の遺言書がボールペンで書かれたものであったこと、署名の一澤の「澤」の文字が後の遺言書では「沢」になっていたことなどの理由により、長男の提出した遺言書が偽物であるという審判が下されたのでした。

この事例のような偽の遺言書が混じりますと、遺言書そのものが絶対といえず、安全確実なものと言いきれなくなってしまいます。

遺言書が自筆証書遺言だと、このようなことが起きる可能性が高いものです。(公正証書遺言でも、本人の意思が曲げられたり誘導されたりして作成される場合が全く無いとは言えませんが)

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